地震、ご祈祷、ゴールとスタート。

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香苗です。

本日未明、大分県南部を震源とする地震が発生いたしました。
皆様は、被害に遭われてはいませんでしょうか。
ここ広島でも、震度2~4が記録されましたが、大きな被害の報告は受けておりません。

 地震があった時刻には、私自身は祈祷所に入っておりました。
ちょうど前日が祈祷の日程となっておりまして、この日のご祈祷をすべて終えた矢先の揺れでした。
祈祷師一同「これは何かあったに違いない」と考えました。

 そして夜が明け、昼過ぎあたり、ご依頼者の方から一報が入り、
昨日から本日未明までご祈祷させて頂いていた呪殺祈祷の対象者が急性心不全で亡くなり、いろいろと手続きを終えたところだというご報告でした。
ご依頼者の方もどこか落ち着いた様子で、身内が亡くなったことに対する大きな悲しみはありませんが、呪殺祈祷がようやく成就した喜びというわけでもなく、「これからようやく自分の人生が始まる」といったある種の覚悟をも感じさせるしっかりとした声でした。

 祈祷の成就は私どもにとってはあるひとつの「ゴール」ですが、ご依頼者様にとっては、ここから新たな人生が始まる「スタート」でもあります。
ご祈祷(呪術)は最終手段であり、絶望的な状況下からの劇的な状況変化を実現する手段ですが、
その成就を「ゴール」と捉えてしまうと、それから先の計画が立っておらず、あるいはその先の人生を犠牲にしてまで祈祷に臨んでしまって、せっかく成就してもその先の人生で苦しい思いをするかもしれません。
あくまで祈祷は手段であり目的ではなく、成就は新たな人生の「スタート」です。